ふたつのストーリー

おかーしゃん　どーしたん



肩が凝ってな　背中までカチコチ
ワタチが踏んだろか
あずが乗っても効かへんわ
１３キロをあなどったらあきまへんで

いきまっせ



グエ
ほれ
ギエ
どや
あー　気持ちえーわー



ちょっと楽になったわ　あずありがとう

と　ここまでは私が適当に作ったファンタジー　では　ほんとのお話を

小さな職場内でプチ人事異動　段取りが変わり
妻は忙しくなるやら　仕事の流れに戸惑うやら
ヘロヘロで帰ってきて　首をグルグル両手をウーン

あー　しんどかった　すっごい肩こり
肩をお揉みいたしましょうか
お願いしよかな

椅子に座る妻の後ろから　肩をぐりぐり首筋をもみもみ
もみもみぐりぐりもみもみぐりぐり

いつしか手が胸に　あほと妻が手をパチン
今はもう遠い日　そんな新婚のころも・・・

中途半端な中腰なもんだからさすがに私も疲れてきました
寝っ転がして馬乗りになったほうが力が入るし私も楽ってなもの

あっちで寝てみ
いややぁ　何する気よ
あほか　はよはよ

リビングで寝転がる妻　ソファから不思議そうに見下ろすあずき



ここまではよかったのです
先日も申し上げたように　あずきはやきもちやき

さて　肩揉みの続きをと妻のほうに歩み寄ったら
不穏な気配をいち早く察したあずき

ソファから飛び降り妻の背中にダイブ
グエッ
反転するや背中にドスン
オウッ



おとーしゃん　あかんで　そーはさせへんでっ







よしよし　そうかそうか　あんたは面白い犬やなあ　

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